認知症の食事について①(介護知識)
認知症への記事(2回目)です。今回は食事についてお話ししたいと思います。
まず、食事の形態(食事の種類)が5つ程あることはご存じでしょうか?
1、常食(普通の食事)
2、一口大(おかずが一口大に切ってある状態)
3、ミキサー食(おかずをミキサーに粗く掛け、少し水分含んだ状態)
4、ペースト食(おかずを完全に噛み応えのない状態にして、水分も含んでいる状態)
5、栄養食(食材ではなく、市販でも売っている栄養食品。エンシュアなど)
があります。もちろん主食も普通、軟飯、おかゆ、ペーストがあります。
そして、一人ひとりの身体能力に合わせて、専門病院や施設の栄養士、介護士、相談員が食事形態を決めて提供します。
ただ、家族によってこれを拒否する人もいます。気持ちは分かりますが、そうしてしまうと主に以下のデメリットが生じます。
1、誤嚥性肺炎の恐れが高くなる(何回も繰り返すと亡くなる可能性大)
2、身体能力に合っていない為、食事をとることが困難になり、食べることが億劫になる(栄養が取れない為、認知が進み体が弱くなる)
3、そもそも食べられないと食べられるものと認識しない可能性がある
があります。
一例として、実際そういった家族に出会ったことがあり、本人は一生懸命食べようとするのだが、飲み込めない為ただ口で少し噛んで吐き出していました。いつもお腹空いたと言っていたが、施設側として食事以外提供できない為、どうすることもできませんでした。その後入院してどうなったかはわかりません。
また、食器などにも目を向けていくと、様々な補助を目的とした介護用品があります。それらを活用することによって認知低下につながるとともに、衛生面の向上にも繋がります。
最後に、入院や身体能力が下がるまで、一般的な食事をすると思います。ただミキサー食やペースト食についての味を知って、伝えられる人は少ないと思います。なので、そういった方を勝手ながら代表して、それぞれの味について話したいと思います。
1、ミキサー食
基本的に味はしますが、薄いです。しかも粗いとざらざらとした食管で、あまり気持ちのいい物とは言えません。ただ、食べようと思えば食べられます。
2、ペースト食
もう味はしません。味のしない色のある柔らかい粘土を食べてる気分になります。しかし、においはするので、なにかは辛うじて分かります。もちろん食べたいとは思いませんので、これしか経口摂取できない人でも拒否する方は多いです。
3、栄養食
よく甘いとろみのあるジュースと言われますし、おいしそうと思う方も多いかもしれません。健康的な人が飲むとまずいです。でも、栄養が偏ってる方や足りない方が飲むとおいしいかもしれません。
いかがでしょうか?食事の一つとっても最低限これだけのことを把握しないといけません。もちろん日々の楽しみでもありますが、命に係わることでもありますし、無視できない問題です。もしわからないことやもう少し深掘りしたい方いましたらコメントまで頂ける幸いです。
*水分にも形態があり、それはまた別の記事に書きます。